経済学のおすすめ本を紹介!
GDPにインフレ・デフレ。ナッシュ均衡にジニ係数?
厨二病チックな「見えざる手」なんてものもあったりして、経済学ってなんだか難しそうに思えますよね。
ここでは経済学のことをほとんど分かっていなかった僕が、経済学の本を20冊以上読んだなかで面白かった本、分かりやすかったおすすめ本を7冊紹介します。
- 経済学を簡単に理解したい
- 分かりやすい経済学史の本を知りたい
- 経済学を実生活やビジネスシーンで活かす方法を教えてほしい
このような方にピッタリの7冊です。
どれも簡単で面白い本ばかりですので、ぜひ気軽に手に取ってみてください。
経済学のおすすめ本7選!
1.『たった1つの図でわかる!図解経済学入門』
「需要と供給」の図だけで、経済学の全てが分かるように説明してくれる、非常に分かりやすい一冊です。
かつて大蔵省にいた筆者は、「あの官僚は言っていることがさっぱり分からない」という烙印を押されないために、政治家相手に経済をできるだけシンプルに伝える必要がありました。
私は経済をできるだけシンプルに、相手が本質をつかめるように説明していた。使う時間も言葉も少なく済んだほうが、私自身も楽である。つまり、「少ない手段で多くを説明する」ということを、私は政治家を相手にずっと実践してきたわけだ。だから、ここでも膨大な経済理論を適当に端折ろうとしているのではなく。すべてを理解したうえで、本当に必要な知識だけを伝えいこう。
高橋洋一『たった1つの図でわかる!図解経済学入門』あさ出版
この言葉通り、この本では需要曲線と供給曲線の図だけで経済学を理解することができます。
とにかく分かりやすくて、実践的な経済学の考え方を知りたい!という人には本書がピッタリです。
2.『若い読者のための経済学史』
イエール大学出版局から出ている一冊で、非常に評価の高いヒストリーシリーズの経済学史版。
古代ギリシャからリーマンショックまでの経済を追いかけながら、その時々で経済学者がどのように考えてきたのかを詳しく説明してくれます。
細かいチャプター(全40チャプター)に分かれていて、少しずつ読み進めやすいところも嬉しいポイント。
マルサス、アダム・スミス、ケインズ、ミルトン、セン、ピケティといった重要人物や、経済学の基本的な考え方がしっかり押さえられているので、経済学の通史を知りたい人には本書がおすすめです。
3.『ビジネス教養 行動経済学』
- A:絶対に100万円もらえる
- B:50%で200万円もらえる
突然ですが、あなたはどちらを選ぶでしょうか?
期待値は同じですが、ほとんどの人がAを選択するそうです。僕もAを選びます。
経済学では長いあいだ、人間は合理的な判断をすると考えられてきました。しかし、人間は常に合理的な判断をするわけではないことが分かったのです。
このような人間の心理を含めて考える経済学を「行動経済学」と言います。
本書はそんな行動経済学を、たくさんの具体例と豊富なイラストを交えながら分かりやすく紹介してくれます。
行動経済学はビジネスにも応用が効くため、ビジネスシーンにも活用できる実践的な経済学を学びたいという人なら、本書が役立つことは間違いありません。
4.『ミクロ経済学の力』
経済学を大きく分けると、「マクロ経済学」と「ミクロ経済学」という2つの専門分野があります。
マクロ経済学では、国全体の経済(経済成長・GDP・インフレ&デフレ・失業など)について分析するので、国や社会といった大きな経済を考えるうえで役立ちます。
ミクロ経済学では、家計や企業など個別の経済的活動について分析するので、家庭や各市場のメカニズムといった小さな経済を考えるうえで役立ちます。
本書はそんなミクロ経済学のことがよく分かる一冊で、「需要と供給」「価格弾力性」「均衡」といった基本的なことから、ゲーム理論までを解説します。
哲学にも近いような概念的なマクロ経済学ではなく、実生活に関わりの深いミクロ経済学のことをもっとよく知りたいという人には本書がおすすめです。
5.『現代経済学の直観的方法』
難しい理論とか経済学史とかじゃなくて、もっと直感的に経済学が分かるような本を教えて!という方にぜひおすすめしたいのが本書です。
読み物として面白いうえ、1章(90ページほど)を読むだけで、経済学の本質がマルっと理解できるかなりの良書。
面白い経済学の本を一冊だけ教えてほしいと言われたら、僕は迷わずこの本を紹介するでしょう。
多少マクロな視点ではあるので、面白い歴史の本を教えてと言われて『サピエンス全史』を紹介するのに似ているかもしれません。
経済学史や経済学者の名前はほとんど出てこないので、経済学の本質を直感的に理解したい人におすすめです。
6.『21世紀の資本』
言わずと知れた現代経済学の名著。資本主義が生み出す「格差」がメインテーマです。
結論としては、資本主義は歴史的にみて、資本家と労働者の格差が拡大していくばかりのシステムであるとのこと。
著者のトマ・ピケティは現代の経済学者でもっとも重要な人物のひとりですが、本書の内容は決して難解ではありません。
言葉遣いも平坦で読みやすく、読み進めていくだけで経済学の基本を知ることもできます。
経済学の有名な原著を読みたい!と考えている方は、古典的な名著をすっ飛ばして『21世紀の資本』から入ってみるのもおすすめです。
7.『経済学の名著50冊が1冊でざっと学べる』
最後に紹介するのは、経済学の名著50冊がサッと学べる一冊です。
先ほど紹介したピケティの『21世紀の資本』も入っていますし、アダム・スミスの『国富論』、ケインズの『雇用・利子および貨幣の一般理論』など重要な名著の内容をサッと知ることができます。
マルクスの『資本論』は分厚い文庫本で9冊もありますが、本書なら「要するに何が言いたいの?」ということが数ページでまとめられていて、非常に便利。
通読するだけで経済学史が理解できるようにもなっており、経済学の概要を大まかに知ることができます。
気になったものを見つけて原典にあたってみるという使い方もできるので、初級者にはもちろん、上級者にもおすすめの一冊です。
以上、経済学のおすすめ本7冊を紹介しました。
- 経済学を簡単に理解したい→『たった1つの図でわかる!図解経済学入門』『現代経済学の直観的方法』『21世紀の資本』
- 分かりやすい経済学史の本を知りたい→『若い読者のための経済学史』『経済学の名著50冊が1冊でざっと学べる』
- 経済学を実生活やビジネスシーンで活かす方法を教えてほしい→『ビジネス教養 行動経済学』『ミクロ経済学の力』
どの本も経済学のことがよく分かる内容になっていますので、お好みの切り口を見つけて、あなたに合った一冊を手に取ってみてください。