小助
ここでは僕の好きな小説5作を紹介しています。

けっこう悩みましたが、どれも非常に面白い作品ばかりです。

1.『闘争領域の拡大』ミシェル・ウエルベック

ミシェル・ウエルベック (著)/中村佳子 (訳)

学生のころに読んで、面白さに衝撃を受けました。こんなに面白い小説があるのかと。

当時はプレミアが付いていて、一冊1万円だったけど買いました。

でも数年後に文庫本が出たんですよね。泣きながら文庫本も買いました。

2.『白い闇』ジョゼ・サラマーゴ

ジョゼ・サラマーゴ (著)/雨沢泰 (訳)

物語の設定が奇抜な作家の小説で、この作品は「全人類の目が見えなくなっていく」というもの。

エンターテイメント的に面白いんですが、その中に普遍的な真理もあって、多面的に満足させてくれる小説です。

作者が亡くなって、ながらく訳書が出ていなかったんですが、2021年に新刊が出てかなり嬉しいです。

3.『変身』フランツ・カフカ

フランツ・カフカ (著)/ 中井 正文 (訳)

カフカのことは大好きで、全集を買ったほど。そのきっかけは、この『変身』の面白さです。

中島敦の山月記もそうですけど、主人公が何か(それも駄目なほう)に変身してしまう物語に惹かるんですよね。

カフカのほかの作品も好きですが、一番は『変身』なのかなと思います。

4.『化鳥』泉鏡花

近代日本文学作家のなかで、僕が一番好きなのが泉鏡花。

彼の作品は怪奇的なものか、幻想的なものかに分かれます。

ところが『化鳥』そのどちらの要素もあって、良いとこ取りの作品です。ここで紹介するなかでは唯一の短編ですね。

5.『三体』劉慈欣

劉 慈欣 (著)/ 大森 望 (訳)

最近読んだなかで、一番面白かったのが中国SFの『三体』。

久々に読みながらわくわくして、新刊が待ち遠しかった小説です。

『化鳥』なんかは好みが分かれるかもですが、『三体』に関しては誰にでもおすすめできる一冊だと思います。