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読みやすい!おすすめの海外古典文学21選!【名作】

2020年5月11日

海外文学のおすすめ名作を教えて!

こんにちは、読書ブロガーの小助です。

海外文学って良いですよね。日本文学とは全然違った世界観が楽しめます。

ここで紹介するのは、海外古典文学の中でも特に読みやすい小説です。

簡単に読めて、かつ面白い作品21選を紹介していきます。

海外文学おすすめ小説21選

1.『砂男』ホフマン

『砂男』は、砂男という不気味な男によって精神を壊されていく主人公の物語です。

ホフマンの持ち味である独特な怖ろしさは様々な作家に影響を与えており、一度読むと忘れられない魅力があります。

短編小説で読みやすいため、手軽に海外文学古典に触れたい人におすすめ。

「ホフマン短編集」なら6作品が収録されているので、色々読んでみたいという人にも打ってつけの一冊でしょう。

2.『脂肪の塊』モーパッサン

『脂肪の塊』は、普仏戦争を背景に、娼婦の悲哀が描かれる物語です。

人間の嫌なところや道徳観などに迫っていて、日本の文学にも大きな影響を与えた作品として有名。

「モーパッサンはもうたくさん」なんて洒落が流行ったほど、日本ではよく読まれました。

日本文学、特に私小説よりの作品が好きな人におすすめの小説ですね。

3.『変身』フランツ・カフカ

フランツ・カフカ (著)/ 中井 正文 (訳)

『変身』は、虫になったグレゴール・ザムザの様子がなぜか笑える物語。

ですがその分、悲痛さもひしひしと伝わってくる小説です。

作者のフランツ・カフカは20世紀最大の作家との声も多く、日本では中島敦や安部公房などに影響を与えています。

彼は短い生涯の中で多くの名作を残しましたが、その中でも『変身』は特に評価の高い作品です。

不思議で変わった物語を読みたい方はぜひおすすめです。

4.『老人と海』ヘミングウェイ

アーネスト ヘミングウェイ (著)/小川 高義 (訳)

『老人と海』は、海、海、海。ひたすら海の場面が続く小説です。

一本釣りの老漁師が大物を狙って、小さく粗末な船で一人沖に出ます。

水平線には何も見えないようなところまで出た彼の釣り竿に、かつてない大物がヒットします。

そしてその獲物と、三日三晩にわたる闘いが繰り広げられる物語。めっちゃしんどそうです。

物語の9割は海上の小さな船で繰り広げられ、残りの1割は港での描写という海づくし。

読み応えも欲しいけど、短い作品が良いという方に、ぴったりの一冊です。

5.『犬を連れた奥さん』アントン・チェーホフ

『犬を連れた奥さん』は、中年男性と人妻の不倫を描いた短編小説です。

ともすればドロドロとしてしまうテーマですが、短編の名手・チェーホフの手腕によって、あっさりと上品な作品になっています。

見どころは、主人公グーロフが浮気をする独特な論理展開。

なぜ主人公は浮気をするのか?なぜ奥さんは犬を連れているのか?そういった点に注目して読むのも面白いです。

孤独な憂愁が漂っているので、内向的で暗めなトーンの小説が読みたい人におすすめです。

6.『グレート・ギャツビー』スコット・フィッツジェラルド

スコット フィッツジェラルド (著)/村上 春樹 (訳)

あの村上春樹が愛してやまない作品。

こう聞いただけで『グレート・ギャツビー』への期待値は上がるでしょう。

一代で富を築き上げたにも関わらず、その正体の多くは謎に包まれているという超魅力的な男ギャツビー。

彼を取り巻いて連日連夜開かれる盛大なパーティーの模様は、一度読んだら忘れられない独特な雰囲気があります。

場面の移り変わりが多いので、視覚的にも楽しめます。一度は読んでおきたいアメリカ文学の名作です。

7.『星の王子さま』サン・テグジュペリ

サン=テグジュペリ (著)/河野 万里子 (訳)

キャラクターとしても世界中に知られている『星の王子さま』。

これまでで1億5千万冊以上も売れた、世界的ベストセラーです。

可愛いイラストは作者のサン・テグジュペリが書いたもので、絵と文の両方を楽しめる作品になっています。

その奥深い内容は「大人にこそ読んで欲しい」という声が多いですが、個人的には子どもに強くおすすめしたい一冊です。

8.『イワンのばか』レフ・トルストイ

レフ・ニコラーエヴィッチ トルストイ (著)/金子 幸彦 (訳)

『イワンのばか』は、ロシアの文豪・トルストイによる民話です。

要するに「桃太郞」や「浦島太郎」などと同じなので、読みやすさで言うとピカイチです。

とはいえ、『イワンのばか』は近代になってまとめられた民話なので、内容は現代の社会を風刺しており、よくある昔話とは一線を画しています。

晩年のトルストイはこうした民話かなり力を入れていたので、面白さは折り紙付きです。

構成や物語などが巧くまとめられた小説が読みたいという人におすすめ。

9.『異邦人』アルベール・カミュ

カミュ (著)/ 窪田 啓作 (訳)

きょう、ママンが死んだ。もしかすると、昨日かも知れないが、私にはわからない。

カミュ『異邦人』窪田啓作訳,新潮文庫

なんでママンの死んだ日を憶えていないの!?

思わずツッコみたくなる冒頭から始まる、フランス作家カミュの代表作『異邦人』。

太陽のジリジリとした暑さが物語を覆っていて、こっちまでのぼせてしまいそうになる作品です。

作者のカミュは哲学者でもあり、ノーベル賞も受賞しています。

小説の内容も哲学的な雰囲気があるので、「○○とは?」といつも考え込んでしまうような方におすすめの小説です。

10.『ハムレット』ウィリアム・シェイクスピア

言わずと知れたシェイクスピアの名作『ハムレット』。

父親と母親を奪った叔父に、王子ハムレットが復讐をする物語です。

小説ではなく「戯曲」という文学形式なので、ほとんどが会話文で成り立っています。

戯曲が初めての方だと最初は抵抗があるかもしれませんが、慣れてくると何でもないです。要するに絵のない漫画と同じ。

王位をめぐる話でもあるので、人間関係的にスケールの大きい物語を読みたい方におすすめです。

11.『トーニオ・クレーガー』トーマス・マン

『トーニオ・クレーガー』は、内省的で芸術家気質の主人公・トーニオの半生を描いた物語。

『トニオ・クレーゲル』と書かれることもありますが、どちらも同じ作品です。

見どころは、主人公がデンマークへと旅行する場面。金色に輝くような人間愛が魅力的な小説です。

ちなみに作者のトーマス・マンはドイツの作家で、本作の主人公もやはりドイツらしい気質を備えています。

カフカやヘッセなどをすでに読んでいる方におすすめしたい作品です。

12.『ライ麦畑でつかまえて』J・D・サリンジャー

『ライ麦畑でつかまえて』は、主人公の男子高校生が、学校を退学する前後三日間に密着した物語です。

思春期特有の懊悩や、ドロロドロとした主人公の心情描写が特徴的な作品になっています。

田舎のライ麦畑で追いかけっこでもするのかなと思いきや、舞台は都会のアメリカ・ニューヨーク。

「大人なんてみんな嫌いだ」という反抗精神を持ったことがある人は、物語に没入できると思います。

13.『罪と罰』ドフトエフスキー

ドストエフスキー (著)/ 工藤 精一郎 (訳)

『罪と罰』は、海外文学のキング・オブ・ザ・キング。王道の中の王道です。

一度読むと、主人公・ラスコーリニコフのことは生涯忘れられなくなるでしょう。

今回紹介する小説の中では最もページ数が多く、正直「読みやすい」とは言いがたいかもしれません。

ですが、一度流れをつかむとどんどん引き込まれていくので、長編にしては読みやすいといえます。

面白いことは間違いありません。小説好きなら一度は読むべき作品です。

14.『黒猫』エドガー・アラン・ポー

『黒猫』は、理性的な主人公のもとに、黒猫にまつわる怪奇現象が度重なって起こる恐怖小説です。

ポーらしい「怖さ」がにじみ出ていて、短い中にも彼特有の世界観がギュッとつまっています。

短編なので読みやすく、ポーの面白さを知るにも、海外文学の面白さを知るにも打ってつけの一篇。

ホラーというよりはグロテスクな怖さがあるので、苦手な方にはおすすめできませんが、平気な方はぜひ読んでみて下さい。

15.『不思議の国のアリス』ルイス・キャロル

ルイス・キャロル (著)/河合 祥一郎 (訳)

言わずとしれた世界的名作『不思議の国のアリス』。

はっきりと言ってしまえば、大人の方が満足するような作品ではありません。

何か奥深い思索があるだとか、ファンタジーに包まれた裏の設定があるだとか、そんなものを求めても見つからないでしょう。

ただし、子どもの心が残っているなら話は別です。

作者のルイス・キャロルは、子どもが読んで楽しいような仕掛けを数多く張り巡らしています。

それに子どもの心で気付くことができたら、『不思議の国のアリス』はあなたにとってお気に入りの一冊になるかもしれません。

16.『悲しみよこんにちは』フランソワーズ・サガン

フランソワーズ サガン (著)/朝吹 登水子 (訳)

『悲しみよこんにちは』は、17歳の少女を主人公に、一夏の恋や人間模様を描くフランス文学です。

驚くべきは、作者のサガンが18歳の年に出版された小説だということ。

少女らしい快活さと、そこはかとなく漂う憂愁が特徴的な作品です。

長い夏休みや湖畔の別荘など、ヨーロッパらしい雰囲気も強く感じられます。

軽快でおしゃれな雰囲気もあるので、女性におすすめしたい小説です。

17.『八十日間世界一周』ジュール・ヴェルヌ

現代において、世界一周旅行をするのはあまり難しいことではないですよね。

しかし、『八十日間世界一周』が出版された1873年なら話は別です。

その頃は空路がなく、陸と海の乗り物を乗り継いでの旅行なので、かなりの日数がかかりました。

そのうえ、各地は今よりも危険が多く、言語が通じないことももちろんあります。

そんな中、八十日間で世界一周をしてみようという話がこの『八十日間世界一周』です。

各地で起こるアクシデントに、はらはらドキドキする冒険譚。心情描写や人間関係などよりも、ワクワクして面白い小説が読みたい人におすすめです。

18.『動物農場』ジョージ・オーウェル

ジョージ・オーウェル (著)/ 水戸部功 (イラスト)/ 山形浩生 (訳)

『動物農場』は、スターリン体制下における全体主義の恐怖を描いた風刺小説です。

もちろん風刺という観点だけでなく、動物たちのユーモア小説としても読める面白さがあります。

本作で描かれた「全体主義への恐怖」というテーマは、ジョージ・オーウェルの代表作『一九八四』にも引き継がれ、こちらも読み応えがあります。

『一九八四』は少し長いので、ここでは読みやすい『動物農場』を紹介。

ディストピア的な怖さのある小説が読みたい方におすすめしたい小説です。

19.『マダム・エドワルダ』ジョルジュ・バタイユ

『マダム・エドワルダ』はフランスの作家、ジョルジュ・バタイユの代表的な作品です。

難解な小説としても有名ですが、そんなことはあまり気にすることはありません。

あえて読者を拒むような語りになっているので、分かりにくいのは当たり前なのです。

本作はむしろ、そんな「分かりにくさ」を楽しむ小説でもあるといえるでしょう。

数多くの思想家にも影響を与えた『マダム・エドワルダ』、濃厚な文学を読みたい人におすすめの一冊です。

20.『フランケンシュタイン』メアリー・シェリー

メアリー シェリー (著)/ 芹澤 恵 (訳)

誰もが知っているフランケンシュタイン。ですが、その原作を読んだことがあるという人は案外少ないでしょう。

怪物の名前と思われがちな「フランケンシュタイン」ですが、実は主人公である科学者、ヴィクター・フランケンシュタインの名前です。

彼が科学の力によって創りだした怪物は、創造主を求めて主人公を追いかけます。

1818年に発表されたイギリスの古典。スリリングな物語が読みたい人におすすめです。

21.『クトゥルフの呼び声』H・P・ラヴクラフト

文字によって泣いたり、あるいは笑ったりすることはあっても、文字によって恐怖することは少ないかもしれません。

そんな中でも、心の底を揺るがすような恐怖を描いているのが『クトゥルフの呼び声』です。

H.P.ラヴクラフトが書いた小説ですが、あまりに特異な世界観から、後世の人が二次創作をし続けている作品でもあります。

それらはまとめて「クトゥルフ神話」と呼ばれ、現代のゲームやアニメにも大きな影響を与えています。

高尚な文学とは少し畑が違う作品ですが、近年になって文学的な価値が再評価されてきている小説です。

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