おすすめ小説 宮澤賢治

宮沢賢治の童話おすすめ9選!代表作から有名な童話まで!

2019年10月7日

幻想的な童話を数々生み出した作家・宮澤賢治

1896年。岩手県に生まれた宮澤賢治は、愛する岩手を舞台として数々の幻想的な生み出した童話作家です。

民話的な系譜を継ぎながらも、独特な世界観で今でもなお多くのファンを魅了しています。

ここでは、

  • 宮沢賢治のおすすめ作品を知りたい
  • 宮沢賢治の代表的な作品を読んでおきたい

という方に向けて、宮沢賢治のおすすめ小説9選をまとめました。

最後には宮沢賢治のおすすめ短編集も紹介していますので、ぜひ参考にしてみて下さい。

宮沢賢治のおすすめ小説9選!

1.『銀河鉄道の夜』

始めに紹介する『銀河鉄道の夜』は、主人公のジョバンニが友人カンパネルラと宇宙を旅する物語です。

宮沢賢治の代表作中の代表作で、銀河の美しさとジョバンニの孤独が重なって不思議な神秘性を帯びています。

賢治の代表作を読みたいという方におすすめの作品です。

こんな方におすすめ

  • 宮沢賢治の代表作を触れたい人。
  • 神秘的な宇宙の物語を読みたい人。

2.『よだかの星』

『よだかの星』は初期に書かれた短編小説。姿が醜いせいで周りから嫌われていた「よだか」という鳥が主人公の物語です。

賢治が抱えていた、権力や食物連鎖などの倫理的な問題が、童話の形を借りて描かれています。

『銀河鉄道の夜』と同じく神秘的な雰囲気をまといつつ、賢治の思想が強く出ている作品です。

こんな方におすすめ

  • 宮沢賢治の考えや思想をつかみたい人。
  • 宮沢賢治の初期の作品に触れたい人。

3.『どんぐりと山猫』

3つ目に紹介するのは『どんぐりと山猫』。

黄金色のどんぐりたちと山猫の裁判を通して、おかしな出来事が繰り広げられる物語です。

宮沢賢治作品の特徴には、

  • 宇宙
  • 農業

などがありますが、この作品は賢治らしい「山」の作品になっています。

可愛らしい童話が読みたいという人におすすめのお話です。

こんな方におすすめ

  • 可愛いキャラクターが出てくる話を読みたい人。
  • 子どもでも読めるような軽い物語を探している人。

4.『注文の多い料理店』

『注文の多い料理店』は彼の初期の代表作。小学校で習ったという人も多いかもしれません。

二人の紳士が山奥で見つけた西洋料理店で、怖ろしい目にあう物語が描かれます。

ミステリーとサスペンスの要素が強い作品で、分かりやすく面白い作品が読みたい人におすすめです。

大人になってから読むと、また違った内容が浮かび上がってくるのも特徴のひとつです。

こんな方におすすめ

  • とにかく面白い宮沢賢治の作品を読みたい人。
  • 大人の視点で再読してみたい人。

5.『オツベルと象』

5つ目に紹介する『オツベルと象』は、オツベルという工場長のもとに、一匹の白象がやってくる話です。

オツベルが白象を利用する様子を通して、資本家と労働者の関係が描かれます。

動物寓話的な物語で、社会へのメッセージ性が強く出ている作品です。

こんな方におすすめ

  • 寓話が好きな人。
  • 作品からメッセージ性を読み取るのが好きな人。

6.『やまなし』

『注文の多い料理店』と同じく、『やまなし』も小学校で習うことの多い作品のひとつでしょう。

「クラムボン」は何だったのか?という問題は、今でも多くの子どもの心を捉え続けています。

ここではクラムボンについての解説もしているので、気になる方は見てみて下さい。

『やまなし』で宮澤賢治が伝えたかったことは何か?あらすじから解説まで!

続きを見る

こんな方におすすめ

  • 清らかな幻想世界の物語を楽しみたい人。
  • クラムボンとはなんだったのかを考えてみたい人。

7.『風の又三郎』

『風の又三郎』は、風の神ではないかと言われる高田三郎という不思議な子どもの物語です。

強い方言と民話的な内容が特徴的な作品で、宮沢賢治の代表作のひとつとして知られています。

賢治の故郷・岩手県の雰囲気を感じたい方におすすめです。

こんな方におすすめ

  • 民話的な物語が読みたい人。
  • 岩手県の雰囲気がある作品に触れたい人。

8.『グスコーブドリの伝記』

作品紹介もいよいよ終盤。『グスコーブドリの伝記』は、主人公・ブドリの生涯を描いた伝記物語です。

架空の都市であるイーハトーブが舞台で、その不思議な世界観が魅力的な作品になっています。

イーハトーブの地理や人々の状況なども詳しく描かれているので、具体的なイーハトーブの世界を知りたいという方にもおすすめです。

こんな方におすすめ

  • 伝記的な物語が読みたい人。
  • イーハトーブの世界を具体的に知りたい人。

9.『セロ弾きのゴーシュ』

最後に紹介する作品は『セロ弾きのゴーシュ』。

演奏が下手なチェリスト・ゴーシュと、彼のもとにやってくる小動物たちの物語です。

宮沢賢治が書いた最後の童話で、死の直前まで推敲が重ねられていました。晩年の賢治の作品が読みたいという人におすすめです。

こんな方におすすめ

  • 晩年の賢治作品に触れたい人。
  • 音楽がテーマの物語を読みたい人。

どの短編集がいいの?

以上、宮沢賢治のおすすめ小説9選でした。

どれも代表的な作品ですので、ここで紹介したどの物語もおすすめできます。

一つに絞るなら、個人的には新潮文庫の短編集がおすすめです。

動物の出てくる童話的な物語が好きなら「注文の多い料理店」を、

人間の心が主題の物語りが好きなら「新編 銀河鉄道の夜」を、

民話的な要素の強い物語が好きなら「新編 風の又三郎」をおすすめします。

新潮文庫は以下のような青い表紙が特徴です。

収録作品や好みと相談して、好きな短編集を選んでみて下さい。

これらを読んだ上でまだもっと賢治の作品を知りたいという人は、「ポラーノの広場」がおすすめです。

『銀河鉄道の夜』の初期形が入っていたり、『風の又三郎』の前身である『風野又三郎』があったりと、賢治作品の理解を深められる物語が入っています。

表紙のかっこよさを求めたい人は「宮沢賢治童話全集 」なんかも良いですね。

ぜひ自分に会った本で、宮沢賢治を楽しんでみて下さい。

以上、宮沢賢治のおすすめ小説まとめでした。