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【2020年版】ノーベル文学賞の女性作家全15名まとめ!

2020年8月17日

世界最高峰の文学賞であるノーベル文学賞。

そんな名誉ある賞を受賞した女性作家は、2020年時点で15名。うち12名は小説家で、3名は詩人です。

ここでは、そんな偉大な女性作家15名を年代順まとめました。世界の有名な女性作家を知りたいという人はぜひ参考にして下さい。

ノーベル文学賞を受賞した女性作家まとめ!

・セルマ・ラーゲルレーヴ(1909年)

セルマ・ラーゲルレーヴ(1928)

  • ジャンル:小説家
  • 出身国:スウェーデン
  • 受賞年:1909年
  • 代表作:『ニルスのふしぎな旅』
  • 入手難易度:簡単

セルマ・ラーゲルレーヴは、女性初のノーベル文学賞受賞者。

代表作は『ニルスのふしぎな旅』。いたずらっ子の少年ニルスが、スウェーデンを旅する中で色々なことを学び、成長していく物語です。

ラーゲルレーヴ(著)/香川鉄蔵,香川節(訳)/ 偕成社文庫

・グラツィア・デレッダ(1926年)

グラツィア・デレッダ(1926)

  • ジャンル:小説家・詩人
  • 出身国:イタリア
  • 受賞年:1926年
  • 代表作:『木蔦』
  • 入手難易度:難しい

グラツィア・デレッダは、主婦業のかたわら膨大な著作を残した作家です。

イタリアのサルデーニャ島を舞台にした作品が大半を占め、島の風土と人々が豊かに描かれます。

デレッダ,ウンセット(著)/堀辰雄(著)/ポプラ社

・シグリ・ウンセット(1928年)

シグリ・ウンセット(1928)

  • ジャンル:小説家
  • 出身国:デンマーク→ノルウェー
  • 受賞年:1928
  • 代表作:『クリスティン・ラヴランスダッテル』
  • 入手難易度:難しい

シグリ・ウンセットは、父親が考古学者ということもあり、中世を舞台にした小説を多く著した作家です。

代表作の『クリスティン・ラヴランスダッテル』は、14世紀のノルウェーを舞台に、クリスティンという女性の一生が描かれる物語ですが、全文の邦訳はされていません。

・パール・S・バック(1938年)

パール・S・バック(1972)
著作権者:Agip- Dutch National Archives, The Hague, Fotocollectie Algemeen Nederlands Persbureau (ANEFO), ライセンス:CC BY-SA 3.0 nl

  • ジャンル:小説家
  • 出身国:アメリカ→中国→アメリカ
  • 受賞年:1938年
  • 代表作:『大地』
  • 入手難易度:簡単

アメリカで生まれ、中国で育った経歴を持つ女性作家、パール・S・バック。

代表作の『大地』はピューリッツァー賞を受賞しベストセラーになり、その業績が認められてノーベル文学賞も受賞しました。

パール・バック(著)/大久保康雄(訳)

・ガブリエラ・ミストラル(1945年)

ガブリエラ・ミストラル

  • ジャンル:詩人
  • 出身国:チリ
  • 受賞年:1945年
  • 入手難易度:やや難しい

ガブリエラ・ミストラルは、ラテンアメリカ圏で初のノーベル文学賞を受賞した女性詩人です。

ラテンアメリカの母とも呼ばれ、チリでは最も偉大な人物の一人として数えられます。

ガブリエラ・ミストラル(著)/田村さと子(訳)/小沢書店

・ネリー・ザックス(1966年)

ネリーザックス(1966)

  • ジャンル:詩人・劇作家
  • 出身国:ドイツ→スウェーデン
  • 受賞年:1966
  • 入手難易度:簡単

ネリー・ザックスは、セルマ・ラーゲルレーヴなどの影響を受けて活躍した女性作家です。

戦時中、ユダヤ人である彼女はナチズムの迫害を受けながらも詩作を続け、その功績が認められノーベル文学賞を受賞します。

ネリーザックス(著)/綱島寿秀(訳)/未知谷

・ナディン・ゴーディマ(1991年)

ナディン・ナディン・ゴーディマ(2010)
Boberger. Photo: Bengt Oberger -, CC 表示 3.0,Wikipediaより

  • ジャンル:小説家
  • 出身国:南アフリカ連邦ヨハネスブルグ
  • 受賞年:1991年
  • 代表作:『保護管理人』
  • 入手難易度:簡単

ナディン・ナディン・ゴーディマは、アフリカ人女性初のノーベル文学賞受賞者。

アパルトヘイト問題を、ユーモラスかつ軽快に描くことが特徴的な作家です。

ナディン・ゴーディマ(著)/柳沢由実子(訳)/岩波文庫

・トニ・モリスン(1993年)

トニ・モリスン
Angela Radulescu - Toni_Morrison_2008.jpg, CC 表示-継承 2.0,wikipediaより

  • ジャンル:小説家
  • 出身国:アメリカ
  • 受賞年:1993
  • 代表作:『青い眼が欲しい』
  • 入手難易度:簡単

トニ・モリスンは、アメリカの黒人作家として初のノーベル文学賞を受賞した女性作家です。

「ピューリッツァー賞」や「全米批評家協会賞」など数多くの賞を受賞しており、世界的にも高い評価を受けています。

トニ モリスン(著)/大社淑子(訳)/ハヤカワepi文庫

・ヴィスワヴァ・シンボルスカ(1996年)

ヴィスワヴァ・シンボルスカ(2009)
Mariusz Kubik - , CC 表示 3.0, Wikipediaより

  • ジャンル:詩人
  • 出身国:ポーランド
  • 受賞年:1996年
  • 入手難易度:簡単

ヴィスワヴァ・シンボルスカは、寡作ながらも国際的に高い評価を受けている詩人です。

哲学・皮肉・ユーモアが彼女の特徴で、ヨーロッパはもちろん、中東、アジアにも広く翻訳されています。

ヴィスワヴァ・シンボルスカ(著)/沼野充義(訳)/未知谷

・エルフリーデ・イェリネク(2004年)

エルフリーデ・イェリネク(2004)
Ghuengsberg, CC 表示-継承 3.0,Wikipediaより

  • ジャンル:小説家
  • 出身国:オーストリア
  • 受賞年:2004年
  • 代表作:『ピアニスト』
  • 入手難易度:簡単

エルフリーデ・イェリネクは、社会へ対する主義主張の激しさが特徴的な女性作家です。

音楽学校を経て作家になったこともあり、ノーベル文学賞受賞の際には作品の音楽性や社会の不条理を描いた点が評価されました。

エルフリーデ イェリネク(著)/中込啓子(訳)

・ドリス・レッシング(2007年)

ドリス・レッシング
Elke Wetzig (elya) -, CC 表示-継承 3.0, Wikipediaより

  • ジャンル:小説家
  • 出身国:イギリス
  • 受賞年:2007
  • 代表作:『黄金のノート』
  • 入手難易度:簡単

ドリス・レッシングは、女性の社会問題を扱った著作の多い女性作家です。

『サマーセット・モーム賞』『メディシス賞外国小説部門』をはじめとして、ヨーロッパの名だたる賞はほとんど受賞しています。

ドリス・レッシング(著)/市川博彬(訳)

・ヘルタ・ミュラー(2009年)

ヘルター・ミュラー
Amrei-Marie - File:Herta Müller , CC BY-SA 3.0 de,Wikipediaより

  • ジャンル:小説家・詩人
  • 出身国:ルーマニア→ドイツ
  • 受賞年:2009年
  • 代表作:『心獣』
  • 入手難易度:簡単

ヘルター・ミュラーは、ルーマニアに生まれたドイツ語女性作家です。

デビュー作の『澱み』が西ドイツで高い評価を受け、体制への批判を危険視したルーマニアに追われながらも、チャウシェスク独裁政権下のルーマニアを描くなど旺盛な執筆活動を続けました。

ヘルタ ミュラー(著)/小黒康正(訳)/三修社

・アリス・マンロー(2013年)

  • ジャンル:小説家
  • 出身国:カナダ
  • 受賞年:2013
  • 代表作:『イラクサ』
  • 入手難易度:簡単

アリス・マンローは、短編小説の名手と呼ばれる女性作家で、ノーベル賞の受賞理由も「現代短編の名手として」となっています。

カナダの文学賞を自身初の短編集で受賞した後、アメリカやイギリスでも高い評価を受け、日本にも翻訳が多く紹介されています。

アリス・マンロー(著)/小竹由美子(訳) /新潮社

・スヴェトラーナ・アレクシエーヴィッチ(2015年)

スヴェトラーナ・アレクシエーヴィッチ
Sergento - , CC 表示-継承 4.0, Wikipediaより

  • ジャンル:作家
  • 出身国:ソビエト連邦→ベラルーシ
  • 受賞年:2015年
  • 代表作:『戦争は女の顔をしていない』
  • 入手難易度:簡単

スヴェトラーナ・アレクシエーヴィッチは、ベラルーシのドキュメンタリー女性作家。

小さな記憶や人々の声を集めるノンフィクションドキュメントが特徴的です。

スヴェトラーナ アレクシエーヴィチ (著)/三浦 みどり (訳)/岩波文庫

・オルガ・トカルチュク(2018年)

オルガ・トカルチュク
Fryta 73 from Strzegom , CC 表示-継承 2.0, Wikipediaより

  • ジャンル:小説家
  • 出身国:ポーランド
  • 受賞年:2018年
  • 代表作:『逃亡派』
  • 入手難易度:簡単

オルガ・トカルチュクは現代ポーランドを代表する女性作家。

代表作の『逃亡派』でブッカー賞を受賞し、同年度のノーベル文学賞も受賞するなど、現在最も勢いのある女性作家のひとりです。

オルガ トカルチュク(著)/小椋彩(訳)/白水社

ノーベル文学賞作家の作品に触れてみよう!

ここではノーベル文学賞を受賞した女性作家全15名を紹介してきました。

近年、世界的に多くの女性作家が活躍し、ノーベル文学賞受賞者も年々増えてきています。

力のある女性作家も多いので、今後の動向にも大いに注目したいところですね。

現代作家であれば入手も簡単なので、ぜひ一度ノーベル文学賞を受賞した女性作家の作品も読んでみて下さい。

以上、ノーベル文学賞の女性作家全15名まとめでした!