太宰治「女性が語り手の小説」5選!

投稿日:2019年9月14日 更新日:

太宰治の女性語り小説5選!

『人間失格』で有名な太宰治。少し暗いイメージを持っている方も多いかもしれません。

でも実は、太宰作品には女性を主人公にした作品に魅力的なものが多いです。

ここではそんな太宰治の、

女性が語り手の小説

だけを集めて、おすすめの作品を5つ紹介します。

ここでは、

太宰の女性語り作品を読んで、ほかにもどんなものがあるか知りたい人
『人間失格』とは違った太宰作品の魅力に触れたい人

に向けた記事内容になっています。

タイトルごとに冒頭を引用していますので、作品の雰囲気を知るの参考にしてみてください。それではみていきましょう。



1.『女生徒』

あさ、眼をさますときの気持は、面白い。

こんな方におすすめ

  • 手軽に太宰の女性語りを楽しみたい人。
  • 少女の女性語りを読みたい人。

『女生徒』は太宰の女性語りの代表作ともいえる作品です。

少女の幼さが残る主人公の独白体を利用して、女生徒の心理が描かれていきます。

ある女学生の日記を元に創られており、生の声に近いみずみずしさが光る物語です。

比較的短いため、手軽に読める点も魅力的です。

2.『斜陽』

 朝、食堂でスウプを一さじ、すっと吸ってお母さまが、
「あ」
と幽かな叫び声をお挙げになった。

こんな方におすすめ

  • 恋する大人の女性語りを読みたい人。
  • しっかりとしたボリュームのストーリーを読みたい人。

『斜陽』は、三人の元貴族の一家が没落する、美しくも儚い最期の様子を描いていた作品です。

発表当初から大人気で、没落階級を表す「斜陽族」という言葉も生まれるほどでした。

太宰の中では長編の部類に入るので、ボリュームのあるストーリーが読みたい人におすすめです。

3.『きりぎりす』

おわかれ致します。あなたは、嘘ばかりついていました。

こんな方におすすめ

  • 強くあろうとする女性が描かれている作品を読みたい人。
  • 少し寂しい物語が読みたい人。

『きりぎりす』は、画家として成功した夫を支えてきた妻の物語です。

妻という立場から見た、夫の変貌が描かれています。

強い女性がモデルの作品を読みたい方におすすめです。



4.『葉桜と魔笛』

桜が散って、このように葉桜のころになれば、私は、きっと思い出します。

こんな方におすすめ

  • 明治期を彷彿させる清い女性像に触れたい人。
  • 悲しい美しさがある物語が読みたい人。

『葉桜と魔笛』は、老夫人の35年前の回想を通して、死期の近い妹や、厳格な父との生活が描かれます。

姉である主人公と妹の間にある儚い愛情が、美しくも悲しい作品です。

あまり知られた作品ではないですが、太宰の隠れた名作だと思います。

5.『ヴィヨンの妻』

 あわただしく、玄関をあける音が聞えて、私はその音で、眼をさましましたが、それは泥酔の夫の、深夜の帰宅にきまっているのでございますから、そのまま黙って寝ていました。

こんな方におすすめ

  • 熟練した妻としての女性語りを読みたい人。
  • 後期の太宰の雰囲気を味わいたい人。

『ヴィヨンの妻』は、戦時中に太宰治が疎開先で書いた作品です。

若い妻が主人公で、遊び人の夫をもったがために起こる彼女の苦悩や生き方が描かれていく物語です。

『きりぎりす』が強い女性なら、『ヴィヨンの妻』は聡い女性といえるでしょう。

映画化もされており、太宰の代表作に挙げる人も少なくない定評のある作品です。



-まとめ-

以上、太宰治の女性が語り手のおすすめ小説5選をまとめました。

角川文庫から出ている『女生徒』は、太宰の女性主人公ばかりを集めた短編集になっているので、まとめて読みたい方にはおすすめです。

ここで紹介した作品は、比較的有名なものをピックアップしたものになります。

ほかにも、『灯籠』『饗応夫人』『おさん』など、マイナーな作品にも面白い女性語りの作品があるので、ぜひ手に取ってみて、自分の気に入る作品を探してみてください。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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